伊勢丹新宿店メンズ館 ストアアイデンティティ 2F
Creative Direction|
男らしさの身体練習
伊勢丹新宿店メンズ館の15周年に合わせた新ステートメント「男として、そして、人として」を制作し、リニューアルに合わせて設置された「ストア・アイデンティティ」を表現する2m各のキューブの展示プロデュース。
メンズ館がオープン以来提唱してきた「男」であること以上に、「人である」ことを意識していくことをメッセージとした。
ステレオタイプな「男らしさ」ではなく、ひとりの人間としての「らしさ」を叶える、メンズファッションストアであることを表現するべく、1、2、4、6階に「ストア・アイデンティティ」において、「文体物体身体解体練習 -EXCERSISES in PHYSICAL THINGS-」をテーマの展示とした。
2階では、「男らしさの身体練習」として、彫刻家・淺野健一の彫刻作品を展示した。
男らしさと一般的に呼ばれる抽象的な概念は、精神的にも身体的にも、時代や国、地域によってそのあり方は大きく違っている。物理的なものからヴァーチャル/データ的なことまで。いまを生きるアーティストが男性を表象する時、どんな考え方や方法で、どんな身体を表現するのか。彫刻家・淺野健一は、能などの伝統芸能の世界観を、リアルとヴァーチャルを行き来する「憑依」「一体化」というテーマのもと、ゲームやCG以後の身体感で彫刻を生み出しています。すでに始まりつつあり、さらに未来になれば生身の身体だけが自分の身体であるとはいえなくなるかもしれない。リアルとヴァーチャルの相互作用としての身体を淺野の作品からは想起させられる。ヴァーチャルはゲームから神まで見えているけど、見えていないものと男の概念はいかに接続されるのか。
Information
- Year
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2019-2020
- Artist
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淺野健一